
ここのところ、剣術型をゆっくりと行なう稽古を多く取り入れている。
互いに同じ、減速された時間軸を想定しながら、できる限り丁寧に動いていく。
すると、「間に合わない」と感じる瞬間が出てくる。
相手はゆっくり向かってくるのに、ここからでは自分の手数が一手遅れる、と分かる。
攻防の間に、合わせることができない。
そうしたら、より速く動ける練習をする、のではなく、そこに至る前の動きを見直す。
詰みが決まってしまった局面から遡って、それ以前の自分の備え、初動の遅れを考える。
その瞬間になおゆっくりの動きでも対応できるように、そこまで自分はどう動いておかなければならなかったのか、を理解する。
高速の中では見落としてしまいがちな、「間」という観念の糸口が、ゆっくりの稽古の中でこそ見えてくる。
古武道萬葉塾HP
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