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褒められる

褒める

萬葉塾の稽古では、僕も指導員もよく褒める。
剣先が伸びてるとか、足遣いが柔らかいとか、型の求める学びに忠実な動きをしてるとか、各人の長所を見つけてはすぐ褒めちゃう。
とはいえ、ただ調子のいいこと言ってやる気を引き出そうとかいうことでは決してない。
教える側も日々充分な訓練を積んだ上で、他人の長所短所を的確に見抜けるようになることが、自身にとっての武の一部だと解っている。

だから褒められた時には、『いえいえ、そんなことありません』とは言わないでほしい。
謙遜の美徳を認めない萬葉塾においては、それは即ち『先生の観察眼は間違っていますよ』という意味になるのだ。
時に本人も気づいていない美点を指摘することで、この先の努力の方向を正しく導くことを計算して指摘している。
一見して腑に落ちない称賛であっても、その意味をよく反芻して、自分の現在位置を正しく認識するための標石としてほしい。

それに、悪い動きも同じく率直に指摘するから大丈夫。
僕より30歳も年上の会員にも、『この型はまだまだヘッタクソですねえ』とか平気で言っちゃう。
良いも悪いも先生の指導を素直に受け取って、工夫を重ねて頂きたい。


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稽古の目標

稽古の目標

「大会があるんですか?」
つい先日、お借りしている会場の職員からこう訊かれた。
同様の質問は時たま受けるが、僕らの古武道には組織だった大会も競技化された試合もない。
人前で演武を披露したのさえ、もう二年近く前になる。
確かに、大の大人が何を目指して一生懸命棒切れを振り回しているのか、不思議に思われるのかもしれない。

会員それぞれが何を求めているのかは解らないが、僕にとって稽古を支える目標というか、原動力のようなものは、自分自身の内に得られる上達の実感そのものだと思っている。
昨日までできなかった技術で身体を遣えるようになる。
今までとは違った感覚で自他を、世界を捉えられる。
それ自体に喜びを感じられれば、華やかな舞台がなくても稽古を続けていくことができる。


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ピンクさむらい

Author:ピンクさむらい
東京都武蔵野市にて、古武道萬葉塾を主宰。

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