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鞘の補修

鞘の補修①

居合稽古で用いる模擬刀の鞘は、使っているうちに金属製の刀身に削られていき最悪割れてしまうことがある。
常に鞘を傷めない綺麗な稽古が出来ればそれが一番いいのだけれど、初心の頃から使っている道具ではなかなかそうもいかない。
亀裂の入った鞘を、これ以上広がる前に補修してやることにしよう。
籐を巻くのが王道のようだが、面倒くさいし仕上がりをあまり太くしたくないので、今回は簡単にいくことにする。


まずは鯉口周りの塗装を落として、亀裂と凹みを木屑とボンドを混ぜた即席パテで埋めてやる。
乾燥してから紙ヤスリを掛けると、この時点でしっかり硬化してツルツルになった。

鞘の補修②


削れてしまった内側もボンドで補強しておく。

鞘の補修③


黒のアクリル絵の具で塗装して、クリアスプレーを吹き付けて、ヤスリ掛けして、またスプレーして、繰り返すこと数週間…

鞘の補修④

鞘の補修⑤


完成!
質感に違いは出たが、握った太さには違和感なく仕上がった。

鞘の補修⑥

ただし、一度亀裂が入ったものを無理矢理固めているだけなので、以前よりも強度が落ちているのは否めない。
万全を期するなら籐巻き等でしっかり固めた方がいい。
遣い手の今後の力量を信頼した上で最低限に留めた補修である。


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木刀は危ない

木刀は危ない

少年部を始めるにあたって、さて八歳に木刀を持たせて大丈夫なものか、というのをまず考えた。
剣にしっかり身体を乗せた打ち込みは、当然かなりの危険を伴う。
素手の柔術を中心にして稽古を組み立てるか、竹刀やソフト剣の類を導入するべきか?
色々と思案してみたが、そもそも木刀が真剣の代替物であるし、これ以上本質から遠ざかるのは何か違うように思えて、結局大人と同じ白樫の木刀を用いることにした。
最初の頃は力任せに振り回してそれはそれで危なかったし、今では技術によって充分人を殺傷できる威力が出せるようになってきている。

根底には、危険なものを危険なままに体験してほしい、という考えがある。
もちろん、指導する側がかなり注意して安全対策を講じる必要はある。
子供同士の木刀での打ち合いはまだ許さず、打太刀は僕や大人の会員が務めることにしている。
当人たちは、その武器が他人に致命傷を与え得るということをまだ明確に自覚してはいないだろう。
それでもいつか自分たちのしていることの危険がちゃんと認識出来たら、今度はその危険に対処することができるようになる。
せっかく競技化されていない古武道というものを学んでいるのだから、そういう経験を大切にしてもらいたい、と思っているのである。


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ピンクさむらい

Author:ピンクさむらい
東京都武蔵野市にて、古武道萬葉塾を主宰。

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