
その名の通り、座したままで前進・後退する移動法のこと。
合気道や茶道、小笠原流礼法にも同名の所作があるようだ。
元々は目上の相手が座っている前へ参上する際、上から見下ろしながら近づく無礼を犯さないために生まれた、と言われている。
とはいえ、天皇陛下でも立って迎えてくれたりする今日では実用的な意味合いは薄い。
それでもあえて膝行を稽古に取り入れているのは、そこに武術的な訓練効果があるからだ。
低い姿勢で動いて足腰の鍛錬?
違う。
僕らにとっての膝行は、あえて脚力に頼りづらい体勢を取ることで、脚遣いを根本から作り変えることにある。
自分の脚はどこから生えているのか、どこから動かすべきなのか?
それまでいかに筋力に頼って歩いていたかを知り、正座してもなお自在に遣える本当の脚とは何なのか、を再発見する。
脚を動かすために、脚を以てしない。

でも、膝サポーターは着けてる。
達人になる前に膝壊しちゃったら元も子もないからね。
古武道萬葉塾HP
スポンサーサイト