
我々の本分は剣を用いての古武道だけれど、少年部においてはフルコンタクト空手の練習法をちょっぴり取り入れている。
とはいえ僕自身が本格的に空手を学んだわけでもないので、基礎的なミット打ちの類くらいなのだが、それでも子供たちが得られるところはすごく多い。
己の拳足を思い切り叩きつける。
ミット越しとはいえ打たれた方も、打った方もそれなりに痛い。
木刀の剣術では慎重にならざるを得ない、全力を乗せた打ち込みが体感できる。
威力の増大という確かな上達の実感が、生の皮膚感覚で味わえるのは大きい。
それに侍の時代じゃあるまいし、例えば彼らが学校で出くわすトラブルから身を護ってくれるのは、剣よりも徒手の格闘技術であることの方が多いだろう。
時折僕が犠牲になって、ミットなしの生身を好き放題に殴る、蹴る練習をさせてやることもある。
初めは躊躇していた子も、次第に遠慮のない重い打撃を当てられるようになっていく。
無闇に暴力を振るわないのと、ただ人間を打つ度胸がないのは違う。
彼らの成長が嬉しいんだけど、先生アザだらけ。
古武道萬葉塾HP
スポンサーサイト