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武術と運動神経

武術と運動神経

今でこそ古武道の先生として偉そうに身体の遣い方を教えているが、実は子供の頃から運動は大の苦手だった。
逆上がりも後転もできないまま義務教育を修了し、ボールを投げれば5m離れた相手にストライクが入らない。
手元に残っているスポーツテストの結果表によると、握力は中3で20kgしかなかった。
長距離走だけはそこそこ速かったが、それ以外は何をやってもずっと最下位レベルであったと思う。

そういうわけで、今の僕がやっていることは素の身体能力ではなく、全て意識的に積み重ねた技術によるものだ。
如何に立つか、如何に歩むか、如何に上げ、如何に下ろすか、逐一理屈を考え抜いて感覚を作り込んだ。
そもそも武術というのは自分より優れた相手を想定したところから始まるのだから、心身の遣い方を根本から作り変えていく過程は誰にとっても等しく険しい。
生来の運動神経に自信がない人も、どうぞ遠慮なく門戸を叩いてほしい。

萬葉塾会員の中には日体大の卒業生もいる。
地の運動能力で言えば僕なんぞが身体の動かし方を教えられるはずがないのだが…
術とは不思議なものである。


古武道萬葉塾HP

さかいマルシェに出演しました



先週日曜日、武蔵境駅前の境南ふれあい広場で開催された第69回さかいマルシェにて演武を行ないました。
いくらかの失敗はありましたが、普段僕らの稽古している武術がどんなものか、雰囲気を伝えることはできたと思います。
関係者の皆さん、ありがとうございました。


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木刀の重さを量ってみた

木刀の重さを量ってみた

普段稽古で用いている木刀、重量はどんなものなのだろうか?
メーカーの記載では個体差アリで約500~600gということだが、試しに家にある木刀を計測してみることにした。
使用したのは台所用の量りと、会員向けの在庫として保管している未使用の白樫木刀からランダムに選んだ十本。
量ってみた結果を軽いのから順番に並べたのがこちら。

①560g ②565g ③570g ④570g ⑤585g ⑥590g ⑦595g ⑧600g ⑨610g ⑩650g

記載値を下回るものは一本もなく、むしろ良材不足が叫ばれる昨今にそれを超える個体がある方が意外だった。
最軽量と最重量の差90gというのは手にしてみるとはっきり解るが、この程度なら稽古の質には何ら影響しない範囲内である。
できることなら身の詰まった堅固な一本をという欲が出るが、大切なのは技量を身に付けることであるというのを思えば、充分満足のいく数値であった。


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刀掛を作ろう!

刀掛を作ろう!

古武道の先生をやってると、とにかく家に木の棒が増える。
各種の木刀に加え、128cmの棒と180cmの棒と210cmの棒が揃ってるんだから正気の沙汰ではない。
最近ではそこに十手やヌンチャクやトンファーまで仲間入りして部屋が大変なことになっていたので、簡単な刀掛を設置して整理することにした。

色々探してみた結果、強力な突っ張り棒を立てて金属製のワイヤーネットを掛け、そこにフックで吊り下げていくやり方を採用した。
床に転がしておくよりスッキリするし、木製武具の湿気対策にも良さそうである。
とはいえ長短種々の模造刀や会員用の在庫なんかも含めると、まだこの二倍くらいの量が押し入れに入ってるんだけどね。


ちなみにお世話になったサイトはこちら、和気産業のe-classy
メーカー直販で、質問にも丁寧に答えてくれるのでオススメ。


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試斬の稽古

試斬の稽古

せっかく昨年末に真剣を買ったことだし、実に三年ぶり以上で久々に物を斬ってみた。
台の上に固定せず置いただけの牛乳パックは、力めば潰れて吹き飛んでしまいこれはこれで難しい。
動く人間相手ならその場の変化でどうにかできていたものも、対物になると細かな身体遣いの甘さがよく解る。

結果は大して出来のいいものではなかったが、斬るためだけの稽古をしない、という意味は以前よりも見えてきた。
必要なのは試斬のための技術を身に付けることではなく、普段の対人稽古での動きを真剣ならば斬れて当然のものに練り上げていくこと。


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第六回集中稽古会



半年に一度の集中稽古会、今回は『剣術外伝』と題して二刀と小太刀を中心に、普段とは違う切り口から剣の攻防について考えてみた。
この手の稽古はほとんど経験のない会員もいる中、みんなよく頭を遣って見る間にどんどん上達し、思っていたよりだいぶ高度な型まで進むことができた。


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十手の研究

十手の研究

先日拵えた十手を、稽古場で色々と実験してみている。
当初は小太刀の用法を応用すれば何とかなるかと考えていたが、どうやら思い違いをしていたらしい。
逆だ。十手が基本なのだ。

正確には、ある程度剣術を身に付けた者が十手を持つことで根本の原理を再確認できる、というところだろうか。
そもそも道具はシンプルに留めて、扱う人間の性能を向上させていくことを日本武道の方向性と考えている僕にとっては、相手の武器を搦めとる目的に特化させた形状には違和感があった。
しかし、鉤に頼って即物的に用いるのではなく、あくまで相手の中心を制することを忘れなければ、不思議なことに刃のない武具である十手が刃筋というものをより明確に教えてくれる。
稽古するうち、指導員の一人は十手を指して『補助輪』と称した。
言い得て妙である。
やがて鉤は要らなくなり、あるいは全ての剣に視えない鉤が生まれてくる。


そして、やってみて解ったことがもう一つある。
日本人は十手を持つと『御用だ』と言わずにいられない(笑)


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十手を作ろう!

嘘。
全然自分で作ってない。

市販品のポリプロピレン製の釵(サイ)を改造するだけ。
琉球武術の皆さん、ごめんなさい。

十手を作ろう!①


鋸で突起部分(翼と呼ぶらしい)を一本切り落とし、紙ヤスリで軽く整える。

十手を作ろう!②


このままだと木刀を相手にするには鉤が開きすぎている気がしたので、ドライヤーで加熱しながら力ずくでひん曲げてみる。
気長に時間をかけると結構いける。

十手を作ろう!③


完成!

十手を作ろう!④


十年以上前に師匠のところでほんのちょっとだけ齧ったことがあるのだが、さてどのように扱うものだったか…
色々試しながら術理を見つけていくことにしよう。


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鞘の補修

鞘の補修①

居合稽古で用いる模擬刀の鞘は、使っているうちに金属製の刀身に削られていき最悪割れてしまうことがある。
常に鞘を傷めない綺麗な稽古が出来ればそれが一番いいのだけれど、初心の頃から使っている道具ではなかなかそうもいかない。
亀裂の入った鞘を、これ以上広がる前に補修してやることにしよう。
籐を巻くのが王道のようだが、面倒くさいし仕上がりをあまり太くしたくないので、今回は簡単にいくことにする。


まずは鯉口周りの塗装を落として、亀裂と凹みを木屑とボンドを混ぜた即席パテで埋めてやる。
乾燥してから紙ヤスリを掛けると、この時点でしっかり硬化してツルツルになった。

鞘の補修②


削れてしまった内側もボンドで補強しておく。

鞘の補修③


黒のアクリル絵の具で塗装して、クリアスプレーを吹き付けて、ヤスリ掛けして、またスプレーして、繰り返すこと数週間…

鞘の補修④

鞘の補修⑤


完成!
質感に違いは出たが、握った太さには違和感なく仕上がった。

鞘の補修⑥

ただし、一度亀裂が入ったものを無理矢理固めているだけなので、以前よりも強度が落ちているのは否めない。
万全を期するなら籐巻き等でしっかり固めた方がいい。
遣い手の今後の力量を信頼した上で最低限に留めた補修である。


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木刀は危ない

木刀は危ない

少年部を始めるにあたって、さて八歳に木刀を持たせて大丈夫なものか、というのをまず考えた。
剣にしっかり身体を乗せた打ち込みは、当然かなりの危険を伴う。
素手の柔術を中心にして稽古を組み立てるか、竹刀やソフト剣の類を導入するべきか?
色々と思案してみたが、そもそも木刀が真剣の代替物であるし、これ以上本質から遠ざかるのは何か違うように思えて、結局大人と同じ白樫の木刀を用いることにした。
最初の頃は力任せに振り回してそれはそれで危なかったし、今では技術によって充分人を殺傷できる威力が出せるようになってきている。

根底には、危険なものを危険なままに体験してほしい、という考えがある。
もちろん、指導する側がかなり注意して安全対策を講じる必要はある。
子供同士の木刀での打ち合いはまだ許さず、打太刀は僕や大人の会員が務めることにしている。
当人たちは、その武器が他人に致命傷を与え得るということをまだ明確に自覚してはいないだろう。
それでもいつか自分たちのしていることの危険がちゃんと認識出来たら、今度はその危険に対処することができるようになる。
せっかく競技化されていない古武道というものを学んでいるのだから、そういう経験を大切にしてもらいたい、と思っているのである。


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プロフィール

ピンクさむらい

Author:ピンクさむらい
東京都武蔵野市にて、古武道萬葉塾を主宰。

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